
木工の接合方法にはいくつかの種類がありますが、ほぞ組みは日本の伝統的な木工で長く使われてきた方法です。釘も接着剤も使わず、木と木の形で固定する。その仕組みと、なぜ今もこの方法が使われているかを説明します。
01 ほぞ組みとは何か
ほぞ組みは、一方の木材に突起(ほぞ)を、もう一方に穴(ほぞ穴)を作り、噛み合わせて固定する接合方法です。釘や接着剤を使わないため、分解して修理することができます。
日本の建築や家具に古くから使われてきた技法で、神社仏閣の木組みもこの原理を応用しています。現代の家具でも、長く使うことを前提にした作りのものにはほぞ組みが使われています。
02 精度が命:0.1mmのずれが使い心地を変える
ほぞ組みの難しさは精度にあります。ほぞとほぞ穴の寸法が合っていないと、ガタついたり、逆に入らなかったりします。目安として、手で押し込んでちょうど入るくらいの寸法が理想です。
工房の小箱づくり体験では、蓋の合わせ目をわずかにきつめに調整しています。使い込むうちに木が馴染んで、ちょうどよい開け心地になります。最初から緩いと、後から締めることはできません。
03 修理できることの意味
釘や接着剤で固定した家具は、壊れたときに分解が難しく、修理よりも買い替えになりがちです。ほぞ組みであれば、接合部を外して部品を交換したり、削り直したりすることができます。
Morning River Haven で受け付けている修理の中には、ほぞが緩んだ椅子の脚を締め直す作業が含まれます。ほぞ組みで作られていれば、数十年使った家具でも直せることがあります。
ほぞ組みは覚えるまでに時間がかかりますが、一度身につくと設計の幅が広がります。小箱づくり体験では、実際にほぞを切る工程を体験できます。